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Column 2602
2026年2月4日 update
1年に数回だけ見るテレビをつける日。大晦日。今年は東急ジルベスターコンサートでの東京フィルハーモニー交響楽団によるボレロを鑑賞し2026年が始まった。15分間のストイックなスネアをベースに交響楽団の演奏。テレビからも伝わる素晴らしい演奏を聴きながら新しい一年を迎えた。長く活動しているけれどカウントダウンイベントなどへの出演もなかったし、イベントに遊びにいくこともなく家族でのんびりというのが恒例になっている。しかしながら東急ジルベスターコンサートには行ってみたい。人生で初めて見た交響楽団の演奏はボレロだった。地元の県立劇場大ホールでクラスメイトと鑑賞したように記憶しているので授業の一環だったのかもしれない。小学生だったと思うがぼんやりとしている。バイオリンを横に傾けてギターのようにポロポロと演奏するスタイルに一瞬で釘付けになり、さまざまな楽器が変わる変わる同じフレーズを反復、一定で刻まれるスネアに飽きるどころかどんどん引き込まれて、最後のシンバルの音でフィナーレを迎える。あたまに感情が湧き上がるような全身で気持ちが震えるようなふわーと心が喜ぶその体験は鮮明な記憶として今でも残っているほどに感動した。人生で初めて体感したミニマルミュージックの演奏だったと思う。大人になってシルヴィ・ギエムのバレエも鑑賞し、ボレロがダンスミュージックだということもこの時に学んだ。ミニマルミュージックというものに感銘を受けた大きな体験のひとつだと思う。素晴らしい演奏を聴くという体験は40年経った今でも私の脳裏で感動を呼び起こす。きっと誰しもそういった体験をしたことがあるだろうと思う。こういった小さな体験が積み重なって日々が彩る。生きていくためにどうしても音楽が必要だと改めて思っている。そのためになにができるのだろう、探しているずっと。
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